神器封殺

高田崇史の「QED 神器封殺」を読んだ。読んで気がついたがそういえば「熊野の残照」を読み飛ばしていた。

QED 神器封殺 (講談社ノベルス)

QED 神器封殺 (講談社ノベルス)

毒草師・御名形史紋が登場。キャラクタを活かした活躍はそれほどない。今後また出てくる模様。桑原くんと奈々ちゃん、そして御名形くんの三つ巴となった恋の行方は!?と言いたいところだが、それは殺人事件の真相と同じくらいおまけ。というか事件は袋とじの前に解決されてしまいます(笑)

それでも神*1は心優しく、自分が叶わなかった望みを私たちに叶えさせてくれようとする。あるいは、自分がされて辛く苦しかった目に私たちが遭わないように取り計らってくれるのだ。
(中略)
さっきの崇の話ではないけれど「苦しい時の神頼み」をしてはいけないとは思わない。誰だって思わず神様に頼りたくなる時もある。
でも同じ頼るにしても、それらのこと*2くらいは知っておくべきではないか。相手の痛みや苦悩も知らずに、一方的に頼るのは失礼だ。これは、自分の身に置き換えてみれば良く分かる。
こんな考え方が正しいのか間違っているのか、奈々には判断がつかない。でも少なくとも現在の奈々は、自分の心の中のこの地点で神への信仰の折り合いをつけている。
高田崇史QED 神器封殺」

*1:八百万の神。kwaizuによる注。

*2:神々の祀られるに至る背景。kwaizuによる注。