桂米朝さん引退宣言

米朝さんが引退について語ったらしい。数年前の最後の歌舞伎座独演会の話を聞いたときから半分引退したような気持ちでいたので強い衝撃は受けなかったが、複雑な気持ちだったりもする。
歌舞伎座独演会に関してはNHKの良く出来たドキュメントを観たのだが*1、そのときから記憶の衰えについて語っていた。

http://www.daily.co.jp/gossip/2006/11/09/0000161917.shtml

ちょうど先ほどまで高畑勲さんによる「平成狸合戦ぽんぽこ」を観ていた。この作品には多くの落語家さんたちが声優として参加している。桂米朝さんをはじめ古今亭志ん朝さん、林家正蔵こぶ平)さん、桂文枝さん、柳家小さんさん。
古典落語を聴きながら「僕の聴いている落語家さんたちはもう既に亡くなっているのだ」と思っていた中で「どっこい生きていた」のが米朝さんと小さんさんだった。小さんさんが亡くなって、米朝さんも引退。もともと録画・録音で聴いているのだから、関係ないのかもしれないのだけれどそれでもなんだか感慨深い。
ところで先日テレ東の深夜にやっていたようだが「落語の極 平成名人10人衆」についての情報が一切無い。どういう番組なのかな?圓歌さんが出てたみたいだけど。10人って誰だ?

*1:実は録画もしてとってある。

はてなダイアリーと草稿機能 本題編

よくよく見ると、はてなダイアリーにも草稿機能として役立つ機能が既にあった。「バックアップ」機能と呼ばれるもので、デフォルトはオフになっているのかな。今頃気がついたのかよ>俺
問題はローカルにデータを保存することだが、一応下書きとして使えなくはない。けど僕は使わない予定。というわけで下書きもそのまま垂れ流しにするのが良かろうということになった(僕の中で)

サマー・オブ・ナイト

ダン・シモンズの「サマー・オブ・ナイト」を読んだ。これはSFというよりジャンルはホラー。ダン・シモンズのホラー小説ははじめてだった。*1

サマー・オブ・ナイト〈上〉 (扶桑社ミステリー)

サマー・オブ・ナイト〈上〉 (扶桑社ミステリー)

サマー・オブ・ナイト〈下〉 (扶桑社ミステリー)

サマー・オブ・ナイト〈下〉 (扶桑社ミステリー)

あらすじだけ読むとキングの作品かと思うようなものだけれど、やはりスタイルは異なる。上巻の前半はわりと退屈だったが、後半にデュエインが行動を開始したあたりから面白くなる。そのあたりのくだりなどはダン・シモンズの真骨頂とも言える。しかしそれにしても僕は最後の最後の一節の部分だけでも価値があると思うほどラストが良かった。

「男ってやつはこれだから」頭をふりふりコーディがぼやく。「神さまは、利口な動物を作る部品が足りなくなって、ばかな男を作ったんだ」
ダン・シモンズ「サマー・オブ・ナイト」

ちなみにこの絵はこの小説をイメージして書かれた絵だったらしいのだけれど、ラヴクラフト本の表紙になったというお話らしい。

http://www.francois-baranger.com/paintings/summer_of_night.htm

最後に本当に微妙なネタバレになるが、訳者あとがきに国書刊行会の編集担当と植松靖夫さん、島弘之さんお二人の名前を発見してニヤニヤしてしまった。まああの方のあの本の翻訳者だから当然かw(というかここまで書いて書名を隠す意味あるのか?)

*1:その実、ダン・シモンズはもともとホラーから出た人だけれども。