ヨーロッパホラー&ファンタジー・ガイド
荒俣宏さんの「ヨーロッパホラー&ファンタジー・ガイド―魔女と妖精の旅」を読んだ。単行本「ヨーロッパ・ホラー紀行ガイド」に加筆修正した文庫版。
ヨーロッパホラー&ファンタジー・ガイド―魔女と妖精の旅 (講談社プラスアルファ文庫)
- 作者: 荒俣宏
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2002/09
- メディア: 文庫
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ヨーロッパの珍奇な名所ガイドで、入門編といった感じ。入門書らしくデオダディ荘からスタートする。
中には青髭ことジル・ド・レイ元帥、狂王ルードヴィヒ二世、串刺し公ヴラド・ツェペッシュなどお馴染みの面子がそろい、プラハの黄金小路と旧ユダヤ人墓地、ヴィラ・パラゴニアとボマルツォの怪獣庭園、カルナックの列石、カプチン会の地下納骨堂*1、ロンドンの幽霊屋敷にシュヴァルの理想宮といった名所が続く。どこも訪れてみたい場所ばかりだが、シュヴァルの理想宮なんてド田舎もいいところだしなぁ。
僕には聞いた話がほとんどだったが、細かいところでへぇーと思うことが結構あり、退屈せずに楽しめた。マダム・タッソーことマリー・タッソーがその蝋人形造りの技術を学んだフィリッペ・カルティス*2のこととか、カプチーノの語源がカプチン会の修道衣の色らしいとか、カルナックの列石がドルイド僧の祭壇だというのは年代からいって疑わしいということなど。
はっきり言ってまさに、別に知らなくてもよいことなのだが。
しかし、また寄り道してしまった。
*1:表紙はここのロザリア・ロンバルドちゃん。
*2:Wikipediaによれば正確には伯父ではなく、母親が彼のところで家政婦をしていた関係らしい。http://en.wikipedia.org/wiki/Marie_Tussaud