バトルランナー

アーノルド・シュワルツェネッガー主演の映画「バトルランナー」を観た。ここには書いていなかったかもしれないが、原作も既に読んでいた。原作はリチャード・バックマン名義だがスティーヴン・キング

バトルランナー [DVD]

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映画と原作は全然別物であると考えた方が良い。なにもかも違う。
映画でのあらすじは、無実の罪を着せられたが脱獄した主人公が、4つの狭いステージで屈強な戦士たちに追われ、逃げ切れなければ残酷に殺されるというテレビ番組にむりやり出演させられる、というもの。
原作では、全米を舞台に番組の全一般視聴者によって監視される中、逃亡者を殺しにやってくるハンターたちから1ヶ月間逃げ続けることができれば十億ドルの賞金が得られるというテレビ番組に、家族を救うための金欲しさに参加する男の物語。
原作のラストを忠実に再現することは当時ならともかく今はまったくもって無理だが、それにしてもあまりに違いすぎる。原作というよりもインスパイア(笑)*1に留めるべきだ。
この映画を観てから原作を読んだ人は、本当にブルーな気持ちになったことであろう。まあ原作読んでから映画を観た僕も、違う意味でブルーになったが*2
それにしても映画のラストはヒドい(「ハリウッド」的な結末)。しかし、

劇場上映、ビデオ/DVDでは物語の最後に「みなさんがこんな目に遭わないためには、マスコミの顰蹙を買うような事をしないことです」というスーパーが現れる。しかし、TVオンエアでは必ずこの部分はカットされている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/バトルランナー*3

ってことから考えるとラストも含めて「スターシップ・トゥルーパーズ」ばりの皮肉映画なのだろうか。まあ「スターシップ・トゥルーパーズ」の場合は一見して原作*4と同じ主張に見えてしまうことが問題なのだが。
話は変わるが、「スターシップ・トゥルーパーズ」の、というより「ロボコップ」の監督であるポール・バーホーベンって「氷の微笑」の監督でもあったのだね。知らなかった。

その作風はエロスとバイオレンスに彩られており皮肉めいたCM、グロ描写、ビッチを必ず盛り込むことで知られている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/ポール・バーホーベン

ビッチって言うなw

*1:もちろん、(笑)も含め。

*2:時間を浪費した感に苛まれた。別にB級はB級で良いのだけれどもさ。

*3:http://ja.wikipedia.org/wiki/バトルランナー (映画)には原作と映画のラストに関するネタバレがある。

*4:ロバート・ハイライン「宇宙の戦士」。