星からの帰還

スタニスワフ・レムの「星からの帰還」を読んだ。1961年だからレムとしてはわりと初期の作品。

実は積読されている本を読もう月間(忘れたころにやってくる)の一部。はじめとても退屈で読みきれるかと自信がなかったが、中盤からはわりとすらすら読めた。

ウラシマ効果により100年以上も後の地球に降り立った宇宙飛行士を描いた作品。異質なものとの遭遇を描くレムであるから、この作品も異質なものと化した人類との遭遇であるとよく書かれる。ただ、異質とはいえ、やはり人類だからこそ、主人公は葛藤する。相手が人間だからこそ、自らの価値観が揺さぶられる。