狐と踊れ

読みかけの本を差し置いて、神林長平「狐と踊れ」を読んだ。

狐と踊れ (ハヤカワ文庫 JA 142)

狐と踊れ (ハヤカワ文庫 JA 142)

初期短編集(眉村卓さんが解説を書いている)「ビートルズが好き」「返して!」「狐と踊れ」「ダイアショック」「敵は海賊」「忙殺」の6編を含む。
敵は海賊」はおなじみラテルとアプロの海賊課コンビの元となった短編でチーフ・バスターも登場する。ラジェンドラは名前だけ登場するけれど、ヨウメイは出てきません。それでも期待を裏切らずとても面白かった。
どれも異質な世界に暮らす人たちがどのようにその世界に向き合っていくか(必ずしも脱却や崩壊を目指してはいない)を描いた神林さんならではの作品で、初期の作品だけあって非常に読みやすい。「敵は海賊」もこのコンセプトにちょっとヒネリを加えた作品になっている。
僕は「ダイアショック」がわりと好き。